2月の奄美大島で開催されたPWCレスキュー講習の様子が、平成25年2月18日の南日本新聞に掲載されました。
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以下、記事全文

仲間の死越え講習会
 遊泳事故や海難発生時、水上バイクによる救助法を学ぶ講習会が奄美大島であった。昨夏、水難事故で仲間を失ったライフセーバーらが「遺志をを継ごう」と企画。消防や海上保安庁職員らも加わり、男女15人が挑戦、全員が終了認定を受けた。

「悲劇繰り返さない」
 水上バイクは波に強く小回りが利く。加えて推進力がウォータージェットのためスクリュー船に比べ受傷の可能性が低く、レスキューの現場ではゴムボートなどと比べて「有用性が高い」とされる。海水浴客の多い奄美でも以前から講習の必要性が検討されてきた。
 開講の契機となったのは、昨年8月に島で起きた水難事故だ。奄美市笠利のライフセーバー、川畑優作さん=当時(28)=がビーチで警戒待機中、救助用サーフボードを使った訓練のため沖に出て行方不明となり、その後遺体で見つかった。
 当日は台風接近に伴う高波が押し寄せ、海保ダイバーも捜索を断念するほど。現場に駆けつけたライフセーバー仲間の頭をよぎったのが水上バイクだった。しかし専門講習を受けた人はおらず、「見守ることしかできなかった。悔しさだけが募った」という。
 事故後、関係者が悲しみに暮れる中、「仲間の死を無駄にすまい」と立ち上がったのが、地元ライフセーバーや消防、海保の有志らだ。島で水難防止活動を続ける「奄美ライフセービングクラブ」の佐野常男代表(34)らも加わり、講習開催が決まった。
 「熱い気持ちに揺さぶられた」と講師を引き受けたのは、鹿児島市出身で現在、沖縄でインストラクターを務める音野太志さん(36)。9〜11日に奄美市笠利であった実技訓練では、国内第一人者として知られる音野さんが要救助者の収容方法などを教えた。
 川畑さんの集落の先輩で介護士の大野巧さん(26)は「優作が好きだった奄美の美しい海を守りたい」。川畑さんと一緒にライフセービングの資格を取得した緑優人さん(32)は「悲しい事故を繰り返さないためにも日々努力していきたい」と語った。

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